投げ感の種類と出し方

「投げ感が出ない」
この壁にぶつかったことのある編み師は少なくはないと思います。
自分もそのうちの一人でした。今でこそある程度のバリエーションをもってそれを適えることが出来るようになりましたが、学生時代はよく苦労しました。
実際質問もよく来るので、今回は投げ感の「種類」と、「出し方」を解説していこうと思います。

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1.投げ感とは

投げ感の定義は難しいですが、基本的には
“スローイングの際にリリースを感じること”
だと考えています。

海外のプレーヤーと比較すると、日本人は特に投げ感に拘っている気がします。
というのも、海外の編み方を見ていると明らかに投げ感がないクロスを使っている選手が多いのと、日本人のような投げ感重視のクロスを見ないからです。

2.投げ感の種類

①シューティングコードの投げ感

投げ感を出す際に最も優れているのがこのシューティングコードです!
リリースに影響の出る段に配置してあげるだけで、一瞬で投げ感が出ます
オススメの付け方としては若干緩め。パス抜けのシュート若干かかりを作りやすいです。

※この編み方のデメリットとしてはシューティングコードのテンションにのみ依存するため、やや安定感に欠けます。

「シューティングコードを付けたのに投げ感が出ない」
という質問をたまにもらいますが、本当にリリースに影響の出る段につけましたか??
シューティングコードを付けたのに投げ感が出ないときは、投げ感が出るまで付ける位置を下げましょう。
以下の写真くらい低く緩く付けて問題ありません。

②パウエルの投げ感

パウエルによる投げ感はシンプルで気持ちがいいのですが、シューティングコードのように付ければ投げ感が出るわけではないので、最も説明が難しいと考えています。
今までの経験上分かっていることとしては、以下の2点です。
・akとsiで編んだときなどシンプルに編むとに出やすい(下から1等もオススメ)
・ssiを入れると出にくい(入れる位置による)


言葉だけだとイメージしずらいと思うので、実際に以下の写真を参考にしてみてください。

akとsiのみで編んだマーク2V

この写真で言う一番下の段のパウエルがいい具合に投げ感になっています。
ちなみにこのようなパターンで投げ感を出す場合、パウエルの強弱のみでショットのかかり具合を調節できることが多いです。

③ヘッドに当たる投げ感

これはヘッドのフレームにガツンと当たるタイプの投げ感で、トップをDroppedで編んだりすると出やすいタイプの投げ感です。
Droppedの記事はこちら

以下Droppedの例として2つ挙げておきます。
※以下のようにDroppedを用いても、サイドのパターンによっては投げ感が出ないことはあります。

Kewadropped Topstring
Iroquois Topstring

3.オススメの組み合わせ

シューティングコードでの投げ感が最も簡単且つ効果的だと考えているのですが、前述したようにそれのみだと安定感に欠けると感じています。
そこでオススメしたいのが以下のようなパウエル×シューティングコードの組み合わせです。

ポイントはパウエルを通過してからシューティングコード(2本)に当たることであり、シューティングコード自体も適度なテンションで張っているため、安定感があります。しかもかかり具合の調節も比較的楽です。
※パウエルのテンションが強すぎると、シューティングコードまで届かないことがあります。

また、より強い投げ感が欲しいというときは、パウエルとシューティングコードの間隔を狭めることによって投げ感が増します。
以下の写真が参考です。

4.終わりに

いかがだったでしょうか?
投げ感は非常に奥が深く、自分もまだまだ把握し切れていませんが、この記事が少しでもお役に立てたのであれば幸いです。

投げ感に欲張りの人は、この記事内での投げ感をいくつか組み合わせてみるといいと思います。
例:Dropped×シューティングコード

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